1982年に石炭ガス化プロジェクト(パイロット)のシステム開発に関わりました。宇部興産入社1年目4か月目のことです。
宇部興産はもともとは山口県宇部市の炭坑を起源としています。私が在籍していた頃は石炭をガス化することで化学製品の原料にしようとしていました。このプロジェクトでのシステム部の役割はパイロットプラントを作るにあたって炉の監視システムを作ることでした。
このシステムでは富士通のミニコンU-1400を使用しました(写真はU-1200です)。ちなみにミニコンは富士通と松下の合弁会社であるパナファコム(現在はPFU)が製造していました。このマシンに炉にセットしたセンサーのアナログデータを持って来てAD変換した上で計算をして画面に表示するというものです。かなり優秀な富士FACOM制御のSEが開発の支援をしてくれていました。少し憧れました。
私の担当は炉の形を画面に出しそこにこれらの数字を表示するということでした。炉の温度によって色を変えるようになっていました。FORTRAN言語を使い、特殊なFORMAT文で画面に絵を書いたと記憶しています。このマシンは16bitでプログラム間のデータ共有をしていましたが、共有データを増やすと各プログラムの使うことができる空間が減ってしまうというちょっと泣けるシステムでした。OSは富士通製ですが、中身はIBMの同じく同等のものとソックリでした。今は昔とでも言いますか、そういうことありましたね〜。
このシステムを付けて海外に石炭ガス化プラントを売るのですが、海外でのサポートが必要なので、ハードをDECのPDP-11に置き換えるということになりました。そこで当時はDEC日本支社だった日本DECとも付き合うことになりました。